ナナ色Heart
その間隔がだんだん狭くなる頃、
「ナナ!」
山内君の声がした。
「ナナ、俺の話、聞いてくれないか」
怖くて、聞けないよ、聞けるわけがない。
抱き締め合ってたんだよ?
凄い美人と抱き合ってたんだよ、自分の彼氏が。
しかも、その美人を、下の名前で呼び捨てにしたんだよ、有紗って。
あたしよりも付き合いの長い相手だってすぐに分かった。
あたしは、玄関ドアの向こう側にいる山内君に声をかけた。
「今日は、無理だよ。もう帰って」
「ナナ」
「ナナ!」
山内君の声がした。
「ナナ、俺の話、聞いてくれないか」
怖くて、聞けないよ、聞けるわけがない。
抱き締め合ってたんだよ?
凄い美人と抱き合ってたんだよ、自分の彼氏が。
しかも、その美人を、下の名前で呼び捨てにしたんだよ、有紗って。
あたしよりも付き合いの長い相手だってすぐに分かった。
あたしは、玄関ドアの向こう側にいる山内君に声をかけた。
「今日は、無理だよ。もう帰って」
「ナナ」