ナナ色Heart
「食料調達のお願いのラインだね?」

あたしは頷いた。

「そう。それで返事を返して、ゆっくり買い物をしたの。1時間くらいだった」

「で、彼の家に行ったら、美人の有紗と抱き合ってたと」

グ、グサッ!

いや、ホントにそうだったんだけれども。

真央は視線を空にさ迷わせながら、眉を寄せた。

「彼女に食料の買い物を頼んでだよ?他の女と抱き合う男子高校生って、いるかね?!」

うーん、わからない……。

「だって、食料だよ?タオルや、チリカミじゃないんだよ?」

チ、チリカミって……。

「買ったらすぐ家に届けに来るの分かってて抱き合うかね!?」
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