ナナ色Heart
あたしは感嘆しながら真央を見つめた。

「凄いね、なんか、そんな気がしてきたよ」

あたしがそう言うと、真央はあたしの手を握りしめて、真剣な眼差しを向けた。

「山内君、話を聞いて欲しいって言ったのよね?なら、きちんと聞いてあげなよ。私は山内君が浮気する男だとは思えないわ」

あたしは頷きながら言った。

「昨日はショックすぎて話を聞くことができなかったけど、あたしもね、彼がそんな不実な人だとは思えないの。きっとなにか理由があるんだと思う」

……聞こう。

彼の話を。

逃げていたって仕方がない。

あたしはそう心に決めて、スマホを取り出した。
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