ナナ色Heart
「俺についてこい」

えっ……!!

あたしは山内君に引っ張られるようにして、ひたすら走り続けた。

随分走り続けて、彼の手が離れた時にはもう、彼のマンションのエントランスだった。

思い思いにへたり込み、 お互いに荒い息を繰り返した。

はああー、怖かったあ!!

あたしはハアハア言いながら、山内君の方を見た。

すると、一足先に呼吸を整えた山内君が、ジーッとこっちを見ていたの。

あたしは、ドキッとして彼を見つめた。

すると、

「来いよ」

「へっ?」
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