ナナ色Heart
山内君から視線をそらせられないでいると、彼はあたしをチラッと見てからスッと顔を背けたの。
なに、今の。
また、有紗さんなの?
どうして?って、聞けたらいいけど、あたしは怖くてきけなかった。
彼から、言って欲しい。
一緒に帰れない訳を。
でも山内君は、固い表情で唇を引き結んだまま、なにも言おうとしない。
「……分かった」
「じゃあな」
「うん」
スッと風が動いて、山内君はあたしの前から遠ざかり、教室から出ていった。
山内君、どうしてあんな厳しい顔をしたの?
なに、今の。
また、有紗さんなの?
どうして?って、聞けたらいいけど、あたしは怖くてきけなかった。
彼から、言って欲しい。
一緒に帰れない訳を。
でも山内君は、固い表情で唇を引き結んだまま、なにも言おうとしない。
「……分かった」
「じゃあな」
「うん」
スッと風が動いて、山内君はあたしの前から遠ざかり、教室から出ていった。
山内君、どうしてあんな厳しい顔をしたの?