ナナ色Heart
「座れ」

言いながら、自分の真横のソファをポンポンと手で弾いた。

近!!

こんな近くに座れってかっ!?

なに、ご褒美か!

あたしは小さく息を飲んだけど、大人しく座った。

うっ、すごく、居心地が、悪い……とゆーか、緊張するっ。

ちょっと手を伸ばせば顔に触れられそうな程近くて、あたしはカアッと顔が赤くなるのを感じた。

すると、そんなあたしをジッと見つめていた山内君が、おもむろにシャツのボタンに手をかけた。

……んっ?

あたしは、眼を見開いて彼の手元を見つめたんだけど……。

ひとつひとつボタンを外す、彼の長い指……。

な……なんで脱いでいる、の、ですか……。
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