ナナ色Heart
次の日からあたしは、出来る限り真朝さんの病室へ足を運んだ。

「俺は嬉しいけど……二宮は大丈夫なのか?」

病院の帰り道、玲哉君が眉を寄せた。

心配そうに玲哉君が言うから、あたしはちょっと笑ったの。

「彼氏と別れて、暇だからいいんだ」

「俺、こう見えて学生だから大したもんは御馳走できないけど、飯、一緒に行かないか?」

あたしは本気で驚いた。

「え?!学生だったの?」

「なんだよ、驚きすぎ!インターナショナル通ってる」

「えーっ!なに、英語ペラペラ?!」

あたしが眼を丸くして見つめると、玲哉君がクスリと笑った。
< 204 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop