ナナ色Heart
真朝さんの病室で、玲哉君が心配そうにあたしに言った。

「少し太ったからダイエットしたんだよ」

あたしはちょっと笑った。

玲哉君はじっとあたしを見つめたまま、真顔で言った。

「ちょっと、出ないか?」

「いいけど……」

「サンドイッチ買いに行こう。駅前に新しく出来たサンドイッチの店、知ってるか?」

「今日はあたしの奢りって約束するなら、連れてって。ひとつ、真朝さんにも買おう!美味しそうな匂いで目覚めるかも」

玲哉君が優しく笑った。

「わかった」

正直言って近頃、朝と夜は全然食べてなかった。
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