ナナ色Heart

「酷いと思わない？！あたしと玲哉君の仲を疑ってさ、『ふざけんな』て、捨て台詞だよ！？自分の時はさ、しおらしく、『話を聞いてほしい』とかいっちゃってさあ！！」

あたしは、怒りを納められなくて、食堂でお昼を取りながら口を尖らせた。

そんなあたしを、真央は静かに見ていたけど、ゆっくりとした口調で話し始めた。

「山内君はさ、心の底からナナが好きなんだよ。だから、ナナが他の男と仲良くしてたら、嫉妬して怒る。
彼は俺様かもしれないけど、いつもナナにアクションしてたよね？ナナが好きでたまらないんだよ。多分、玲哉君と一緒にいたナナを見て、ショックだったんじゃない？好きな子を傷つけようとした男と、いつの間にか仲良くされてたらさ、誰でも混乱するでしょ」

真央の言葉に胸を突かれて、あたしは言葉を失った。

それから、いままでの彼の言葉や態度を思い返した。