ナナ色Heart
足音が響き、有紗さんのヒールが私の手から浮くと、玲哉君が私の腕を掴んで立ち上がらせてくれた。

「有紗、なんのつもりだよっ、なにやってんだよ、お前は!」

有紗さんは、ツン!と横を向くと腕を組んだ。

「別に」

玲哉君は、あたしを背中にかばいながら有紗さんに語気を荒げた。

「別にじゃないだろ!」

有紗さんがギラリと玲哉君を睨んだ。

「あなたも、共犯でしょうが。自分だけなかった事にしないでよ」

「俺は……後悔してるんだ。二宮にあんな事をして……」

「だから、謝って今は友達!?ばかじゃないのっ!?」
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