ナナ色Heart
だから、彼は……。

「山内君、ごめ」

「言っとくけど、前回の昇段審査に落ちたのはお前のせいじゃねーから!」

山内君はまっすぐにあたしを見据えて言い放った。

あたしは申し訳ない思いで首を振った。

「絶対あたしのせいだよ」

「ちげーよっ」

「違うく、ない」

「違うっつってんだろ!俺の実力がなかっただけだっつーの!」

あたしはブンブンと首を横に振り続けた。

「なんで、言ってくれなかったの?!どうして、隠してたの?!怒ってくれたらよかったじゃん!あたしが怪我させちゃったせいだって!そしたらあたし……!」
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