ナナ色Heart
「よかった……!」

「あぁー?
よかったじゃ、ねーんだよっ、このボケ!」

「そ、それは、分かって……」

「俺は今、両親とも海外勤務で独り暮らしなんだよ」

そ、そーなんだー。

そこで一旦言葉を切ってから、彼はバシッと言い放った。

「お前っ!責任とって、俺の怪我が完治するまで俺ん家通って炊事洗濯、全部やれよなっ!このボケッ!!」


「……はい……すみませんでした……」

……こうしてあたしは、憧れていた彼、山内蓮君を叩きのめして逆鱗に触れた為に、しっかりみっちり家政婦するはめになったのよね……。
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