ナナ色Heart
「やめろよっ」

その時、

「ナナ!」

え?

あり得ない声がした。

え……なんで?

反射的に声のした方を見ると、山内君がいたの。

どうして、ここに山内君が来るの……?

それに、真央も……どうして?

その後ろにもう一人誰かいたけど、その女の子は部屋に入らずに、走っていってしまったの。

あたしは訳がわからずに、ただ、真央や山内君を見つめた。

その時、山内君を見た有紗さんが唇の両端を上げて微笑んだ。

「蓮……私を迎えに来てくれたの?」
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