ナナ色Heart
言いながら、有紗さんは、ゆっくりと首を回し、あたしを正面から捉えた。

その仕草はまるで、昔見たからくり人形のようで、あたしは彼女の顔から眼が離せなかったの。

ギラギラとした血走った眼。

噛みしめた唇。

「あなたなんか、死ねばいい」

有紗さんが再びあたしに掴みかかろうとして、玲哉君が叫んだ。

「もう、お前なんか知らねえよっ!!」

有紗さんの二の腕を掴み、その瞳を覗き込んで玲哉君は続けた。

「俺が憧れていたお前はどこにいったんだよ!?一生懸命バレエを踊ってたお前は、どこへ行ったんだよっ!まわりの人間を大切にしてたお前は、どこに消えたんだよ!?
帰ってこいっ!帰ってこいよっ!」

「きゃああああっ!!!」
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