ナナ色Heart
あたしはチラッと隼人を見てから、空を見上げた。

「色々あって……話し合わなきゃならないんだけど、まだそこまで気持ちがついていけなくて」

あたしがそういうと、隼人はジッとこっちを見つめて優しい声で言った。

「何があった?」

あたしは、言い澱んだ。

だって、隼人を煩わせたくない。

すると隼人は大きく息をついて、どことなくウンザリしたように言った。

「お前、何で甘えないの?俺は、お前の幼馴染みで、他のどの他人より近い筈だろ?なんで、俺に相談しない?」

あたしは、正直に答えた。

「隼人に甲子園へ行って欲しいから」

隼人は軽く頷いた。
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