ナナ色Heart
「本当!?僕もだよ!やっぱり、僕たちは赤い糸で結ばれているんだね」

「やだ、圭介ったら……!」

「さあ、行こうか真央。二宮さんなんか適当に放っておいて」

「そうよね、意気地無しのナナなんかほっといて、行きましょ」

な、何という、言いぐさなんですか、新谷先輩!

それに乗っかる真央もだけど!

あたしは、呆気にとられて二人の後ろ姿を見ていたけれど、

「D班、集合ー!!」

の声で我に返り、気を取り直して『D』と書かれた名札をしながら、集合場所に向かって歩き出した。

一班につき、二年生も三年生も、男女それぞれ三名ずつの12名。
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