ナナ色Heart
離れてはいたけど、時折声は聞こえるのよね。

「蓮、お肉やけたら、私のお皿へ入れてね」

「自分で取れよ」

「熱いじゃん!蓮がトング使ってるんだからいいでしょ」

「はいはい」

……何が、はいはいだ。

「……食べさせて」

な、なぬーっ!?

あたしは思わず二人へと視線を投げた。

「トングでか?火傷するぞ」

「やだ、意地悪」

そう言いながら、彼女はまたもや手を伸ばして、山内君の頬っぺたにデコピンをした。

はあ?!
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