ナナ色Heart

ナナ色Heart

「何が、うわっ、だよ。もっと可愛く驚けよ」

山内君だった。

「……」

「しかも何嬉しそうに男の手、握ってんだよ」

あたしはムッとして短く言った。

「だって、腕相撲だし」

「あっそ」

あたしは山内君を見つめた。

「何か用?」

あたしの怒ったような口調に、山内君は少し驚いた様子だったけど、なぜかフウッと笑って、柔らかい表情をした。

「何で機嫌悪い訳?」

誘うような眼差しが凄く魅力的だったから、あたしはドキドキして焦った。
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