ナナ色Heart
サラサラのブラウンの髪が揺れて、彼は斜めにあたしを見つめると、僅かに眼を細めた。

それからニヤリと不敵な笑みを浮かべると、目線を地面まで下げてから、再びあたしの顔を覗き込んだ。

「なあ、スカート短すぎね?俺に惚れてるからって、誘いすぎ……」

「誘ってないもんっ!」

あたしはスタスタと歩き出した。

あ!そうだった。

あたしは彼のカバンを引き寄せて受け取ると、その中にお弁当を入れて、自分の肩にかけた。

そんなあたしの行動に、山内君は気を取られていたけど、すぐに口を開いた。

「なにやってんの、お前」

「山内君のカバンにお弁当を入れたの」

「その後だよ」
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