ナナ色Heart
すると蓮は、ホッと息をついてから優しく言った。

「明日、俺、空いてるから」

あたしは、思わず彼を振り仰いだ。

「明日、朝から俺の家集合な」

「えっ!」

「朝飯から、一緒だから」

朝御飯から?

やだ、凄く嬉しい……。

「なんだよ、嫌なのかよ」

あたしは慌てて首を振った。

「嫌じゃなくて、嬉しいの」

すると蓮は、照れたように横を向いた。

「……送ってやるよ」

「あ、りが、とう」

「ロボットかよ、お前は」

ロボット……。

でも、嬉しい……!

あたしはうつ向いたまま、微笑んだ。

暫く歩き、あたしの家に着くと、蓮はそっと手を離した。

「……じゃあ、明日な」

「うん、明日ね」

あたしは蓮の背中を見送って、大きく息を吸い込んだ。

明日。

明日、あたしは蓮にきちんと言おう。

今の、気持ちを。

明日……。
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