ナナ色Heart
あれは、イトコだっつーの!

あの時は、俺とお前がジレジレだったから、アキが、

『あんたら、イラつくんだよね!焼きもち妬かせ作戦じゃー!』

とかなんとか言って、わざとお前に見せつける形で挑発しただけだ。

俺がそういうとナナは、

「…………」

ジーッと俺を見つめて何か考え出した。

ダメだ、可愛すぎる。

クリンと大きな瞳で俺を見上げて次の言葉を考えているナナが、俺の胸を締め付ける。

ナナを、俺だけのものにしたい。

思わず引き寄せて抱き締めると、ナナは毎回恥ずかしそうに身をよじる。

「もう……蓮ったら、苦しい」
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