ナナ色Heart
ナナと俺が付き合ってるのは、大抵の人間が知ってる事だ。

それを知っての上でナナに告白したとすると、俺に対する……宣戦布告だよな。

……誰だ。

俺はゆっくり立ち上がると、亮二に軽く手をあげて食堂を後にした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「蓮っ、今日、数学教えて。家行ってもいい?それとも、蓮がうちに来てくれる?」

俺の両親は海外勤務。

けど、ナナの家には母親がいる。

あれやこれやと期待してしまう年頃の俺は、平静を装いながら答える。

「俺ん家集合」

「オッケ。じゃ、このままいっしょに帰ろ。あ!あと、英語も教えて」
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