ナナ色Heart
「隼人!おはよ!」

道路を挟んでいるため、お互いに声が大きくなる。

「今晩、LINEするわ!話があるんだ」

隼人は綺麗な口元から白い歯を見せて笑った。

「うん、じゃね!部活、頑張ってね!」

隼人は手を振ると、駅へ向かって颯爽と走っていった。

その直後、不機嫌そうな声が耳に届いた。

「誰」

「隼人。幼稚園からの幼馴染みで、高校からは別々になっちゃっ」

「あー、ねみ。昨夜は、背中がズキズキして寝られねーったらなかったぜ」

聞いた割には興味がなかったのか、山内君はあたしの言葉を遮るように欠伸をした。
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