ナナ色Heart
俺がまだ何か言いたげな冨永にそう言うと、彼女は言いにくそうに口を開いた。

「篠田君も、D班なんだよね……」

まじか。

何だよその偶然!

それとも、この短時間で誰かと素早く変わったのか。

「へえ」

俺はまたしても平静を装いながら答えた。

『園内では必ず同じ班の人と行動してください!昼食、休憩、乗り物などに乗る際も全て班行動です。それでは楽しんでください!解散ー!』

俺は内心、めちゃくちゃナナが気掛かりだった。

なにせあの篠田來気は、爽やかイケメン年下サッカー部員だ。

進藤の話では、篠田は彼女が途切れた事がなく、告白成功率100%らしい。
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