ナナ色Heart

これからも

「蓮っ!」

三出会の解散後、ナナが俺を見つけて駆け寄ってきた。

「蓮、帰ろ」

ナナは俺の腕を取り、キュッと掴んだ。

それから俺を見上げてニコニコと笑う。

「ん」

俺はナナの頭をクシャッと撫でると、

「じゃあ、帰るか」

「うん!」

それからナナは遊園地での出来事を楽しそうに話していたが、お互いの家への分かれ道に差し掛かると、黙り込んだ。

「ナナ?」

俺が呼ぶと、ナナはコクンと喉を動かして俺を見上げた。
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