ナナ色Heart
「う、うん……」

……これって、恋愛しないように?

それを忘れないように?

怪我が治るまでは、この待受画面で?

「後で俺のスマホにも送ってきて」

あたしは驚いて、山内君を見た。

なんで?どーして?山内君は別に必要ないんじゃ……?

それとも……。

あたしはブルブルと、頭を数回横に振った。

いや、そうじゃない、期待しちゃダメ。

「なんだよ、洗いたての犬かよ。妙な行動とるんじゃねーよ」

あ、洗いたての犬って……!

あたしは一瞬ポカンとしてから、気を取り直してピザにかぶりついた。

人の気も知らないで。ちくしょー。

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