ナナ色Heart
ダンスフェスの会場は隣接する県で、あたしと隼人は朝早く出掛けた。

電車を乗り継ぎ、会場についた時には既に物凄い人だった。

人混みをかき分けて各ブースを回ったんだけど、人、人、人の人だかり!

そんな人の山から、隼人はあたしを守るように歩いてくれて、あたしはすごく安心だった。

「ごめんね、隼人は大丈夫?」

隼人はハハッと笑った。

「俺の体格見ろよ。全然平気だ」

「さすがー!」

「なあ、俺、キャップが見たい」

「あたしも!いこ!」

それであたしたちは、一回りした後、お互いに、似合うと思うキャップを見立てた。
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