藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
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「なるほどね〜」
放課後。
私は麻美さんと一緒にとあるショッピングモールの中にあるフードコートでクレープを食べていた。
スペシャルイチゴクレープの味は絶品だ。
私はそれを頬張りながら今日昼に起こった一連の出来事を麻美さんに話した。
が、麻美さんは私が予想打にしなかったことを話し出した。
「それって脈があるんじゃないの?」
「………え?」
脈って……
「それは人間生きていれば誰でもあるという………」
「て、その脈じゃないでしょ……それって単なるヤキモチなんじゃない?」
「うん。そう。ヤキモチ…って、ええっーー!???」
「うん、俺もそう思う」
「…………って、ケイン。なんでアンタまで一緒にいるのよ」
私たちの横になぜかケインも一緒にいて、美味しそうにクレープを頬張っていた。
「アンタ、部活があるでしょうよ」
麻美さんが目を細めて言った。
「いや、今日部活休みだし、最近出番が全然ないから忘れられちゃいけないと思って」