藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
「藤くんが今日もつれないよ〜」



私は花粉症とも重なり涙目だ。



「とりあえずおめでとう」


「ん?麻美さん。今のってどういうこと?」


「とりあえず自分の目で見て来たら?」


そう言いながら意味深に微笑む麻美さんを横目に私はダッシュで掲示板の前に行こうと、人だかりをかき分けた。


えっと…えっと…


2年2組…


あっ、あった!!


その下の生徒の名前を確認すると、そこには…


藤拓也の文字。


やばい。泣きそうだ。

今年のおみくじは大吉だった。

ここにすべての運を使い果たしているような気がした。

それでもいいよ。



同じクラス。


好きな人と一緒の教室。


これからもう休み時間の度に


藤くんを探しに行かなくても


毎日藤くんと教室で会えるんだ。



そして、よくよく見ると


佐伯みどり…ちゃん


も一緒なんだ。


これから二人で仲良い姿、見たりするのかな…


やば。

……一気にブルーになってきたかも。









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