藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
中に入ると壁面には社会に関する資料などの書籍がずらりと並べてあった。


部屋の真ん中には3人掛けくらいの黒い革張りのソファとその前にガラスのテーブル。


カーテンは開けられていないので中に入っても光が直接差してくることもなく薄暗いままだった。


「ここでいいかな…」


私はソファの奥にあったデスクに持っていたプリントの束を置いた。


それと同時に藤くんもそれに倣うように手持ちのプリント類を置いた。



んにしても、埃っぽい感じ。


掃除とかしてるのかな…



「…埃っぽいな」



藤くんも同じように思っていたようだ。


早く出ようぜと言われ藤くんはドアノブに手をかけた。


私も頷き、藤くんの後ろに続いた。



が、



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