藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
「どしたの?いつもはガヤガヤ煩いくせになんか妙にしおらしいじゃん」



藤くんが視線を私に向けることのないままその沈黙を破る。



「え、あ、そうかな〜…」


「…………」



特に返答は返ってこない。



「あっ、そうだ!藤くん、うちのクラスで女子の人気投票やったの知ってるよね?」


「あぁ、あれね…」


「結果見た?」


「いや、見てない。けど、何?自分に一票入ってた?」


「ええっ?いや、実は何と二票入ってたんだよ!すごくない?」



その内訳にクラスメイトの名前を知らない影山修二の票も入っているのだが、私はそれを伏せ自慢気に藤くんに話した。


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