藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
後ろを振り返ると菊池くんがいた。
ケインと仲良しのクラスの男子だ。



「いや、ちょっと愛の終焉しりとりを……」



私は最近のマイブームであるしりとりをケインと作業をしながら行っていた。


今は放課後。


私たちは残りあと一週間である文化祭の準備をそれぞれ行っていた。


準備の役割は、看板などの創作と衣装作り、料理の試作と3グループに分かれて行うこととなった。


当日の役割もそれと同じく料理係はそのまま料理、その他の人は接客や呼び込み係ということになっている


私はというと衣装作りも料理も不可能なので、必然的に看板などの創作係に回されていた。


基本的に麻美さんを含む女子のほとんどは衣装と料理の役割なので、創作係はほぼ男子しかいない。


藤くんはというと、女子からの圧倒的声援を受け接客をするようだが先ほど衣装の採寸が終わったようで教室に戻ってきていたようだった。


藤くんの接客姿……かっこいいんだろうな。


衣装がどんなのになるかまだ分からないけど、絶対かっこいいに違いないだろう。


……鼻血出さないように気をつけねば。



藤くんの姿を探すためチラッと後ろを見ると、浜井くんと楽しそうに話しながら作業を進めているようだった。


あっちに行こうかな。
浜井くんがいるのが嫌だけど。



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