藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
突然背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。


このイケメンボイスはもしかしなくても。



「よ!藤。遅かったじゃん」



………藤くんの登場だ。


藤くん、本当に来てくれたんだ。


あのLINEで。ツイッターのようなつぶやきで。


久しぶりにこんなに真近で藤くんを見た気がする。


そして……それだけで胸が少しドキドキした。


私の心臓は本当に正直だ。


私はボーッと藤くんを見つめていると藤くんは冷たい視線で一点を見つめていることに気がついた。


その視線を追うと…………私の手元を見つめていたようだ。


浜井くんもその視線に気づいたのか握っていた私の両手をパッと離した。



< 337 / 445 >

この作品をシェア

pagetop