藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
いや、そんなこと考えてない。


私はかぶりをふった。



「……なにやってんの」



一人妄想劇を繰り広げていた私は、目の前にいる人の顔を見た。



「藤くん……!」



藤くんはスニーカーから上履きに履き替えようとしていた。


そんなごくごく普通の日常動作もやっぱ絵になるような格好良さ。

今日も相変わらずなんてステキなんだろう。


……って、見惚れてる場合じゃなくて。



「藤くん!」


「……なに」


「いや、昨日はあの……その……」


「………昨日?何かあった?」


「……!」



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