藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】



***



やはりカレーライスは美味い。


また外で食べるっていうのがそれまた格別で私はパクパクとカレーライスを頬張っていた。


あの後1班のみんなと合流した影山修二はボッチになるかと思いきや、案外輪の中に溶け込んでいた。


ヤツは意外に料理が出来る。


無駄に玉ねぎをみじん切りにし、みんなの非難を買いそうになっていたが、この方が味がルーに染み込むからと料理研究家のような発言をし、それを大木くんが必死にメモを取っていたくらいだ。


意外な一面だ。


今は班みんなで大きなテーブル一つを囲み、カレーライスを堪能している。


その中でもそれぞれグループが出来ていて和気あいあいと楽しく会話をしていた。


チラッと斜め前を見ると、影山くんの隣を赤井さんがガッチリキープしていた。



「影山くん、料理上手なんだね!彩香、びっくりしたよ〜!」



へぇ、赤井さんって彩香って名前なんだ。名前も可愛いんだな。



なんて思っているとその二人の背後の奥に藤くんを発見した。



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