藤くんが今日も冷たい件について(仮)【完】
「藤くん、お願いがあるんだけど」


「…嫌だ」


「だからまだ何も言ってないよ!」


「またまた嫌な予感しかしない」


「…おんぶしてほしいな」


「絶対いやだ」


「足痛くて歩けない…」


「さっきから歩いてただろ!!!」



ちぇっ。

無理だよな。

まぁでも肩掴んで歩かせてもらってるだけでも贅沢ってもんだよね。



すると、藤くんが深いため息をつきながら私の前にいきなりしゃがみ、背を向けた。


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