鈍感で馬鹿な君だから



まぁ、でもこんなにできないとは思わなかったもので。


「これは………やばいわぁ…」


半分以上終わった自分の宿題を端に寄せて、代わりに正臣くんのノートを自分側に引き寄せた。


そしてやばいというのは、その引き寄せたノートで。
この1時間程は、一体何をしてたんだってくらい、真っ白。


つい入りこみすぎて、正臣くんの存在を忘れて宿題をやってたわたしにも責任はあるかもだけど


「こんなにできなかったの……」


これはひどいな、と小さく呟くと


「そんなに言わなくてもいいだろ…」


そう言って、正臣くんは頭を抱えた。



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