鈍感で馬鹿な君だから
すぐ側の窓から外を見れば、もう少し星がでていた。
あぁ、ばかだなぁ、わたしは。
「…星が、綺麗ですね………」
下を向いて、そう、ちいさく呟いた。
「はぁ?…あぁ、うん、確かに…綺麗かもな?」
正臣くんは、そう言いながら眉を寄せて上目遣いで窓の外を眺めていた。
「あーだめ、全然だめ!
馬鹿だなほんとに!
ほら、早く宿題やる!」
「ちょっ、いきなり馬鹿ってお前!
やるって!だから教えろよ!」
そんな会話を小さな声でひそひそと続けて、なんかほんとに馬鹿みたいだなって笑えてきた。