ヘッドホンの君
色白の肌に柔らかい栗色の髪。
しかも背が高くてスマート。
思わずその男子を梨花は眺めた。
その男子高校生は席の前に立つと、首に掛けていたヘッドホンを頭に装着して音楽を聞き始めた。
その様もサラリと決まる。
あんまりにも梨花が見つめていたので、その男子高校生が目線を感じたのか一瞬目線が合ってしまった。
「!!!」
なにしてんの!!私!?
バッと何事もなかったように梨花は再び窓の外を見た。