elevator_girl
事も無げに、松之は答える。
「弁護士、弁理士、公認会計士、税理士」
「はい、正解。それじゃ第50問。
公務員が行った不法行為による損害賠償請求は、国に請求できるか?」
「できる。」
「すごーい、正解。本当に全部正解ですね。」と、夏名は目を丸くする。
「なにやってるんだ?」と深町は
にこにこしながら近づく。
「ああ、シュウ」と、松之はにこやかに。
こんにちは、と夏名がにっこり。
やあ、カナちゃん。と、深町はいつものように。
「なにしてるんだ?」
松之は答える「ああ、行政書士試験の勉強」
「そんなの受けるのか?」深町は唐突な言葉に驚く。
松之は事も無げに「資格、取っとこうと思ってね」
柔和に言うが、決意の色は濃い。
「すごいんですよ柳先輩。100点なんです。」
と、夏名はちょっと感心した風に。
「へえ、松にそんな才能があったとはな」と
深町。
「うん、家系には多いんだ。法律家」
そういえば聞いたことがある、と深町は思い出す。
彼の国では一流の家柄だった、と.....