elevator_girl

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風になれたら
春の風....

かたさき揺れる 君の髪
ちょっといたずら 靡かせたいな


ナチュラル・ブラウン 君の髪
木もれ陽に 煌いた時

飛んでいきたい 春風のように











演奏を終えた時には、もうあの子の姿は見当たらなかった。


楽器など放り投げて追いかけて行こうかとも思ったが
でも、なんて言うんだ?



「エレベータのボタンを連打してましたね」....これじゃあコメディになってしまう(笑)


第一、気味が悪い。


「どこかでお会いしましたね」 ...ナンパだよな、これじゃぁ。 あー、もう!




「なに、ひとりでぶつぶつ言ってるんだよ」と、シュウが僕の顔を覗きこむ。


ハッ、と我に帰って。とても恥かしくなる。
考えている事が解る筈無いのに、なんか気づかれてるような気がして。


「何、赤くなってんだよ。....いい音だったな、今の。なんか、途中から
すごく優しい気持ちになってたみたいだけど...。」


そう、シュウに言われて僕はますます恥ずかしくなって俯いてしまった。



「さ、次行こうか。何やろうか?」

シュウはギターを持ちなおす。
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