闇に染まった真実。
一章
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「…お前なんてうまれなければよかったんだっ!」
っは…!うっ、イヤッ…やめて…!
「お前なんてイラナイっ!」
いやっ…嫌だ嫌だ嫌だっ…
「イヤァァァァァァッッ!!」
うぅ….っはぁ、はぁ…
今日も、か。
カーテンを開けるとまだ空は暗くて。窓を開ければ少し冷たい風が吹いた。
髪は汗で額にべったりくっついて、体は小さく震えて。
もう寝れそうにないな…。
諦めて、シャワーを浴びに浴室へ向かう。少しぬるめの水が冷たくて心地いい。
昨日も入ったから、軽くでいいや。そう思い手早く済ませる。
…正直お風呂は好きじゃない。私の体は汚くて。体中に痣や傷がびっしり。お風呂に入れば嫌でも思い出してしまうから。
こんな悪夢のあとなんかに、本当は入りたくないけど。
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