闇に染まった真実。




────


そして、あっという間に文化祭当日。クラスの人とかは、皆忙しそうにして、私に目を向ける人なんて一人もいない。


もちろん、準備とかもない。てか、やらない。すごく暇。


だからって、こんな盛り上がってるのに皆のところに行くのは流石に…ねぇ?
やっぱり、邪魔になるだけでしょ。


そう思い、自然と足が向かうのは体育館裏。ここは、体育館の廊下とつながっているから、楽だ。
たまーに人がいることはあるけど、今日は文化祭だから体育館裏なんて来る人いない。


「ふぁ〜…」


少し寝ようかなぁ。そう思って寝ようとした時。

背後から、足音がする。誰か来たのか、と後ろを振り向いた。

その瞬間、時間が、身体が止まった。

な…んで、なんであいつがいるの。捕まって、牢屋に入ったんじゃないの?も、う…出たってこと?

私はやっぱりなにも変わっていなかった。なにもできない…弱いままで。

───────バチィッ!


私は、その場に倒れた。



「会いたかったよ…栞。」



意識が薄れる中あいつの、何度も見た、気持ち悪い笑った顔が見えた。


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