闇に染まった真実。
栞side
─────頭が痛い。ガンガンする。目を開けるけれど、視界はぼやけている。頭もぼーっとする。
でも、あいつの一言で一気に現実に戻った。
「栞…会いたかったぞ!あの時はごめんな?俺、牢屋から逃げて来たんだ。あの後すごく反省した。…なんで、閉じ込めておかなかったのかって。」
背中が、ゾクリと震えた。…なに考えてるの。意味分からない…!閉じ込めておくって!…いかれてるっ!
「っは!何言ってんの?意味分からない早くここから出せ!」
手首には、ガムテープがぐるぐる巻きに巻かれ、椅子に固定されてい
る。
ていうか、私をここに運ぶ時誰かに気づかれなかったの?なんて。以外と頭は冷静だ。
「何言ってるんだ。お前はこれからずっとここにいるんだよ。」
不気味に笑うこいつはあの時と、同じような目をしていた。ギラギラしている。
…っこのままじゃ、襲われる!
そう感じると思ったとおり、近づいてくる。
「っ!!やめてっ!来ないで!」