タンポポの約束。




「この子の名前思い出した?」





「思い…出しました
みつばさん…クローバーの栞を持っていたみつばさん…
素敵な名前をなぜ、私は忘れていたんでしょう」











みつば、思い出してもらえたな




なら、この子になら話そうか

俺の誰より愛した人のことを…











「みつばについて、聞いてくれるか?」





「もちろんですっ!」











みつばがクローバーの栞をあげた子がこの子でよかったと思ってる






俺は進めてないわけじゃない
ちゃんと進めてたんだ



認めたくないだけで…






きっと俺はこの子に惹かれてる



好きではない

でももっと知りたいとは思う

みつばが居なくなって初めてそんな人と出会えた



みつばに似ていると思ったのは
俺の中のこの子への認識なんだろう







とりあえず聞かせよう
俺が惹かれているこの子に

俺が一番愛した人のことを…






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