タンポポの約束。




特別綺麗なクローバーをみつばの横に置き
冬織から連れ出されたからついて行くと



俺にだけ、スケッチブックと
クローバーの栞全てと手紙が入った箱を渡された






手紙には年に1度思い出す程度に覚えててほしいだとか

クローバーの7月23日の栞を女の子にあげてしまったとか

幸せになってね…とか…





みつばと以外幸せになれるわけない
自殺でもしようかとも考えたよ


でも、手紙にはそれはだめだって書いてあったからここまで生きてるんだ






そして誕生日の時にあげた指輪が手紙の中から出てきて
それは俺が今も持ってる





まだ幸せになれてないけど
いつかちゃんとならないとな




じゃないとみつばから怒られちゃうから






そして俺はみつばの夢だった美術教師になった




あいつが見たかったもの
見れなかったものを俺が見ようと思って






たった一年だったかもしれないけど
期間なんて関係なく俺はみつばを愛してた





その一年はたとえどんなことがあっても
忘れれないものだったと思う










────────◌。˚✩







俺が話終えると、神凪は泣いていた





こいつがなく必要ないのにな
それだけ人の痛みが分かる奴ってことか…





本当、面白いやつだ





こんなやつだから、話してもいいと思ったのか…




みつばと関わりがあるなら
話してもいいと思ったのか…





一体生徒に何を話してるんだろうな俺は…









< 129 / 359 >

この作品をシェア

pagetop