タンポポの約束。




「つまり、私が湊くん達をおいて先に逝ってしまったのもまた、運命なのかな?
でもね、私はこれでよかったと思ってるよ」










本当に優しくていい人だなぁ


心が暖かくなる…



本当に本当にミナくん先生の彼女がこの人でよかった…
きっと二人ともすごく幸せだったんだろうな…











「湊くんが選んだ人がたんぽぽちゃんでよかったって思ってる
湊くんはちゃんと前に進めてる…
私の知らない湊くんになっているから…
だからたんぽぽちゃん頑張ってね?」











そう言ったみつばさんの顔が少しだけ悲しそうだったのを私は見逃さなかった





本当は誰にも渡したくないだろうに…
なのにこんなこと言ってくれて…




みつばさんは本当にいい人だ











「きっとこれからも湊くんは迷ったり、弱くなったりするかもしれない
でもその時は…手を差し伸べてあげて?
たんぽぽちゃんにしかできないことだから…」






「わ、わかりました♪」











私を選んでくれるかわからない

でもみつばさんが言ってくれたなら
少しは頑張ろうと思ったの











「じゃあまた行ってらっしゃい♪
たんぽぽちゃんに会えてよかった!
ばいばいっ」











そう言って抱きしめてくれたみつばさんは光になって消えてしまった






みつばさん…私…私頑張りますっ!!






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