タンポポの約束。




「打撲と切り傷だけだって!
よかったな!運がよくて!」











テルくんはそう言って笑った




そうなんだ!
よかった…大事がなくて






私が安心していると、ミナくん先生が明らかに驚いている











「雨宮!それ本当なのか!?」





「は?電話で言ったじゃん
もしかして聞いてなかったのかよー!」





「…………」











聞いてなかったんだね先生




テルくんは呆れてるし
先生は安心した顔をしてる





こんなにも心配してくれる人がいるんだね…



私幸せ者だ♪






あ!そうそうっ!











「私夢かな?でみつばさんに会いましたよ♪」











これを先生に言ったらまた苦しげになるかなぁって思って悩んだけど
なんとなく、言おうって気になった






私が言うと、先生は目を見開いて驚いたけど
すぐにみつばさんと同じ優しい笑顔で微笑む











「そうか…
みつばはちゃんと聞いてくれてたんだな」





「??」











その言葉の意味はわからなかったけど
でもちゃんと二人は通じあっているんだなぁって思った







同じその表情で

きっと同じ記憶を思い出しているんだろうな…








私もいつか…先生と同じ記憶を共有しあえたら…なんて考えた






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