タンポポの約束。




連れてこられたのは
如月家と書かれたお墓だった




そっか…命日だからお墓参りなのか











「今日はみつばの命日なんだ」





「はい…」











苦しそうに顔をゆがめるミナくん先生




どれだけ時間がたってもミナくん先生の痛みは
きっと和らぐことがあっても、消えないんだろうな…





ミナくん先生はお墓の掃除をして、お線香を供えて、手を合わせ、目を閉じた






私もそれにならって手を合わせて目を閉じる








みつばさん、みつばさんが私に託した思い
出来る限りのことを全力でします

だから見守っていて下さい

この前はお話できてよかったです
ありがとうございました…





そんなことを心の中でいう







目を開け、先生を見るとまだ目をつぶっていた






ながいなぁ…
きっとここだけじゃ足りないくらい伝えたいことあるんだろうなぁ…




大好きな人と死別してしまう悲しみは私にはまだわからない


でもとてもとても辛いんだろうってことはわかる



先生を見ていてそれがわかって
命がどれだけ大切なのかもわかったんだもん







そんなことを考えていると、ミナくん先生が目をパチっと開けた











「何見てんだーー?」





「え!その…な、なんでもないですっ」











恥ずかしい…
見ていたのがバレるなんて…





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