タンポポの約束。




「せ、先生…」





「ん?」





「すごく…見られてますよ…?」











私がそう言うと、先生は周りをちらっと見て
私にニヤッと笑いかけた











「俺じゃなくて神凪をだろ?」





「ミナくん先生をですよ〜…」











自覚していないのだろうか先生は





居心地の悪さを感じていると
りんご飴の所にたどり着いた











「りんご飴二つ」





「まいどー!
あら?美男美女なカップルだな〜!」











りんご飴のおじさんは私達を見てわざとまぶしそうに目を細める仕草をする




美男、だよね


カップルじゃないけど



ほんと、美男って言葉がピッタリ


浴衣も難なく着こなしているし
本当にかっこいい







私なんかが隣を歩いているのが申し訳ないくらい…












「みーんなあんたさん達を見てるぞー!
まぁ2人とも髪色の特徴的なカップルだしな
顔も本当に美男美女だ!」





「あー、ありがとーございまーす」











ミナくん先生は心のこもっていないお礼を言う





おじさん…いいから早くりんご飴を渡してほしいです…






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